
赤えい
赤えい(あかえい)は、江戸時代後期の奇談集『絵本百物語』(天保12年(1841年)刊)に見える巨大魚。原典には「赤ゑいの魚(あかえいのうお)」の名で記載されている。
出どころ: ウィキペディア「赤えい (妖怪)」(CC BY-SA 4.0)。記事の冒頭の要約。
概要
安房国(現在の千葉県南端)の野島崎から出航した舟が、大風で遭難して海を漂っていたところ、島が近くに見えてきた。これで助かったと安堵した船乗りたちは舟を寄せ、上陸した。ところが、どこを探しても人がおらず、それどころか見渡せば、岩の上には見慣れない草木が茂り、その梢には藻がかかっている。あちこちの岩の隙間には魚が棲んでいる。2、3里(およそ10キロメートル前後)歩いたが人も家も一向に見つけることができず、せめて水たまりで渇きを癒そうとしたものの、どの水たまりも海水で飲めはしなかった。結局、助けを求めるのは諦めて船へ戻り、島を離れたところ、今までそこにあった島は海へ沈んでしまったという。実はこれが、海面へ浮上した赤えいであったとのことである。
『絵本百物語』の挿絵中の解説文には、以下のようにある。
現代語訳は以下の通り。
また、国書刊行会『竹原春泉 絵本百物語 -桃山人夜話-』にて類話とされているものに説話「赤えいの京」があり、その梗概は以下の通りである。
実在の魚であるアカエイは総排出腔の形が人間の女性器に似ているため、美女の喩えである傾城(城主を色香で迷わせて城を傾けるほどの美女)に因む「傾城魚」(けいせいぎょ)の別名があるが、この名称から後に、アカエイの中には背に京(城)を乗せているほど巨大なものがおり、そのアカエイは突然海中に沈んで背の城を傾けるといった話が生まれたとする説もある。また、アカエイと同じトビエイ目のエイであるオニイトマキエイも、大型の個体は全長5メートルから6メートル、全幅10メートル以上におよぶことが知られている。
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