あやかしを視るα版
化け猫(与謝蕪村『蕪村妖怪絵巻』)
絵:化け猫(与謝蕪村『蕪村妖怪絵巻』)。与謝蕪村、18世紀(Public domain)出どころ

化け猫

読み
ばけねこ
種類
猫

化け猫(ばけねこ)は、日本の妖怪の一種。その名のとおりネコが妖怪に変化(へんげ)したものであるが、猫又と混同されることが多く、その区別はあいまいである。 日本各地に化け猫の伝説が残されており、佐賀県の鍋島の化け猫騒動、有馬の猫騒動、岡崎の猫騒動が三大猫騒動(日本三大化け猫騒動)として著名であるが、鍋島と有馬が現実にあった事件をもとにしているのに対して、岡崎の話は鶴屋南北が創作した歌舞伎『独道中五十三駅』であるため、代わりに徳島のお松大権現を入れて三大猫騒動(日本三大怪猫伝)とする場合がある。

出どころ: ウィキペディア「化け猫」(CC BY-SA 4.0)。記事の冒頭の要約。

由来

ネコが妖怪視されたのは、ネコが夜行性で眼が光り、時刻によって瞳(虹彩)の形が変わる、暗闇で背中を撫でれば静電気で光る、血を舐めることもある、足音を立てずに歩く、温厚と思えば野性的な面を見せることもあり、犬と違って行動を制御しがたい、爪の鋭さ、身軽さや敏捷性といった性質に由来すると考えられている。

動物の妖怪譚はネコ以外にも、ヘビの執念深さ、キツネが持つ女性への変身能力、民話『かちかち山』などで人を殺すタヌキの凶暴性などがあるが、江戸時代に入って都市や町場が形成され、人間たちが自然から離れて生活することが多くなると、そうした野生動物の妖怪としての特徴が、人間の身近にいながらも神秘性を秘めた動物であるネコのものとして語られることが多くなり、次第に化け猫のイメージが作り上げられていったとの解釈もある。

また、化け猫の俗信として「行灯の油を舐める」というものがあり、江戸時代の百科事典『和漢三才図会』にも、ネコが油を舐めることは怪異の兆候とある。これは近世、行灯などの灯火用に安価な鰯油などの魚油が用いられ、ネコがそうした魚油を好んで舐めたためと見られている。また、当時の日本人の食生活は穀物や野菜類が中心であり、その残りを餌として与えられるネコは肉食動物ながらタンパク質や脂肪分が欠乏した食生活にあった。それを補うために行灯の油を舐めることがあり、行灯に向かって二本足で立ち上がる姿が妖怪視されたものとの指摘もある。

こうしたネコの神秘性は、江戸時代の遊廓に勤めていた遊女のイメージとも結びつき、当時の草双紙などで人気を博していたキャラクター「化猫遊女」が生まれる元にもなった。

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