
化猫遊女
化猫遊女(ばけねこゆうじょ)は、江戸時代の日本の黄表紙、洒落本、咄本、歌舞伎などに登場して人気を博していたキャラクターの一つ。当時の品川宿で起きていた「化け猫の飯盛女がいる」という風説をもとに創作されたキャラクターであり、普段は遊廓に勤めている遊女が、深夜になると化け猫に姿を変えるというものである。
出どころ: ウィキペディア「化猫遊女」(CC BY-SA 4.0)。記事の冒頭の要約。
概要
化猫遊女の典型的な描かれかたは、遊郭で遊女と客が一夜をともにし、客が寝入った後に遊女がこっそりと起き、客が気づくと、遊女がネコの顔と人型の体を持つ化け猫に姿を変え、こっそりと食べ物を食べているというものである。
1781年(天明元年)の黄表紙『化物世櫃鉢木』、および同書と他書との改題合成本である1802年(享和2年)の『化物一代記』では、品川宿の遊廓で深夜に客が遊女部屋を覗くと、井出野という馴染みの遊女が化け猫に姿を変えてエビを頭からガリガリと齧っている場面がある。この化け猫は、狩人に殺された親の家を相続したいと化け修行をしている、親孝行な娘とされている。1798年(寛政10年)の『腹鼓臍噺曲』にも同様に、化け猫に姿を変えた遊女がエビを齧っている姿を客が目撃する場面があり、1775年(安永4年)の歌舞伎『花相撲源氏張胆』では、化猫遊女が魚を食べ散らかす場面がある。
こうした魚介類を食べるもののみならず、人間を食べる物騒な化猫遊女もいる。前述の『花相撲源氏張胆』を描いた1775年(安永4年)の狂言絵本には、遊女の足元に食べ残しとおぼしき人間の腕が転がっている場面があり、1796年(寛政8年)の黄表紙『小雨衆雨見越松毬』では、客が遊女部屋を覗くと、遊女が人間の腕を齧っている場面がある。ただし後者では、遊女は化け猫ではなく人間の姿のままで描かれており、人間の腕と見えたものはサツマイモの見間違いにすぎなかったというオチがついている。
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