
人面瘡
- 読み
- じんめんそう
- 別名・土地での呼び名
- 人面疽
- 絵の本
- 記事に載る絵
人面瘡(じんめんそう)、人面疽(じんめんそ)は、妖怪・奇病の一種。体の一部などに付いた傷が化膿し、人の顔のようなものができ、話をしたり、物を食べたりするとされる架空の病気。薬あるいは毒を食べさせると療治するとされる。
出どころ: ウィキペディア「人面瘡」(CC BY-SA 4.0)。記事の冒頭の要約。
伝説
唐の段成式による『酉陽雑俎』巻十五に記述される以下の逸話が初見とされる。江東のある商人の左腕に、人面のような瘡ができた。苦痛はなかったが、酒をその口に与えれば顔が赤くなり、食べ物を与えれば大抵のものは食べた。たくさん食べれば腹のように膨れ、食べ物を与えなければ腕が痺れた。ある医者が金石草木あらゆる薬を試みに与えてみろと教えたのでその通りにすると、貝母(ばいも)に至って人面瘡は眉を寄せて口を閉じた。商人はこの薬なら効果があると喜んで、葦の筒で口をこじ開けて貝母を流し込んだところ、数日でかさぶたとなって治癒した。
浅井了意著『伽婢子』九巻「人面瘡」には、以下のようにある。山城国小椋(現・京都府宇治市小倉町)で、ある農夫が体調を崩した末、半年後に左足に腫物ができた。この腫物は人の顔のようで目と口があり、ひどい痛みを伴った。試しにその口に酒を入れてみると酔ったように赤くなり、さらに餅や飯を入れると、物を食べるように口を動かして飲み込んだ。食べ物を与えると痛みがひいたものの、食べ物を与えないと耐え難い痛みに襲われた。そのうちに農夫は骨と皮ばかりに痩せこけ、あちこちの医者を頼ったがまったく効果はなく、死を待つばかりとなった。そこへ諸国を旅している修行者が訪れ、腫物を治す手段を知っていると言うので、農夫は田畑をすべて売却して金に換え、代金を支払った。修行者はその金でさまざまな薬を買い集め、一つずつ腫れ物の口に入れたところ、腫れ物はそれをことごとく飲み込んだが、貝母だけは嫌がって口にしようとしなかった。
記事の「伝説」の節から。長い節は700字で切っています——続きは記事で。