あやかしを視るα版
鎌鼬(鳥山石燕『画図百鬼夜行』)
絵:鎌鼬(鳥山石燕『画図百鬼夜行』)。鳥山石燕、1776年(Public domain)出どころ

鎌鼬

読み
かまいたち
別名・土地での呼び名
窮奇
種類
獣

鎌鼬(かまいたち)は、日本に伝わる妖怪、もしくはそれが起こすとされた怪異である。つむじ風に乗って現われて人を切りつける。これに出遭った人は刃物で切られたような鋭い傷を受けるが、痛みはなく、傷からは血も出ないともされる。 別物であるが風を媒介とする点から江戸時代の書物では中国の窮奇(きゅうき)と同一視されており、窮奇の訓読みとして「かまいたち」が採用されていた。

出どころ: ウィキペディア「鎌鼬」(CC BY-SA 4.0)。記事の冒頭の要約。

由来

「かまいたち」という語は「構え太刀(かまえたち)」の訛りであるとも考えられている。「いたち」という語から江戸時代中期以後、鳥山石燕の『画図百鬼夜行』など(図を参照)に見られるように鎌のような爪をもったイタチの姿をした妖怪として絵画にも描かれるようになり、今日に定着している。

各地の民間伝承

人を切って傷つけると考えられた風は、中部・近畿地方など全国に伝えられており、特に雪深い地方にその言い伝えが多い。各地に伝承されるかまいたちは、現象自体は同じだが正体についても説明は一様ではなく、また、つむじ風そのものを「かまいたち」と呼ぶ地方も数多くある。東北地方ではかまいたちによる傷を負った際には、古い暦を黒焼きにして傷口につけると治るともいわれた。

和歌山県では、路上で誤って転倒するなどして傷を負ったとき、その傷口が鎌で切ったような形状をしていた場合、かまいたちのしわざであるとされていた。奈良県吉野郡地方では、かまいたちに噛まれると人は転倒してしまい傷口が開くが血は出ないという。かまいたちは人間の目に見えないとされており、形は定かではない。

風に関する妖怪の民間伝承

風に関する妖怪や霊怪にはあたると病気になるとされる物が多く伝承されており、直接的な外傷を負わせてくるものは他には少ない。

山口県豊浦郡のヤマミサキは、深山に出る怪で、人の生首の形をして落ち葉の上を車のように飛んだりする魔風である。人がその風に会うと大熱を起こすと言われ、萩市相島では、その正体は死後に行き場のない、風になってさまよっている亡霊であるという。山口県阿武郡六島村(現・萩市)では、崖で死んだ人や難破者は、死後8日目までヤマミサキになるという。

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