魔法様
魔法様(まほうさま)は日本の民間信仰の一つで、備前加茂(現在の岡山県)の化け狸として名高い伝説上のタヌキ「キュウモウ狸(キュウモウだぬき)」を牛馬の守護神として祀る信仰である。 岡山県総社市において槁および同市中尾滝山の魔法神社、同県加賀郡吉備中央町において上田西黒杭の火雷神社(からいじんじゃ)や細田の久保田神社(天津神社)でキュウモウ狸が祀られている。タヌキを神として祀る神社は西日本各地にあるが、キュウモウ狸は海外から日本へ来たとされるタヌキが祀られている珍しい例である。
出どころ: ウィキペディア「魔法様」(CC BY-SA 4.0)。記事の冒頭の要約。
伝説
総社市や吉備中央町では、魔法様ことキュウモウ狸の伝説が以下のように語られている。
昔、ヨーロッパや東南アジアから多くの船が日本に来訪していた時期、キリスト教の宣教師たちに紛れて、キュウモウ狸が日本にやって来た。どこの国から来たのかは不明だが、人間に化けるのが上手で、住処を捜して日本中を放浪した末、当時すでに廃坑となっていた加茂の銅山を住処とした。
以来、この住処を気に入ったキュウモウ狸は、月夜には農具をカンカンと叩きながら「サンヤン、サンヤン」と言って踊り回っていた。人間に化けて稲作を手伝ったり、奴姿で盆踊りで踊ることもあった。キュウモウ狸が人間に化けた姿は口がとがり、口髭が濃く、顎が細く、下半身が短いといった、正体のすぐにわかる特徴的な姿であり、正体がばれると「すまん、すまん」と言って逃げ出した。ときには木の葉を金に変えて買物をし、店の人を困らせることもあった。それ以上の悪事を働くことはなかったが、タヌキ狩りをする者がいると、怒ってその者の家に放火をしたので、人々は退治もせずに黙認していた。
あるときにキュウモウ狸は、村人たちにこれまで世話になった礼を述べ、今後は村中の牛馬を守ることと、火難盗難があるときには事前に知らせることを誓った。そこで村人たちは馬喰山に神社を建て、キュウモウ狸を祀ったという。
別説では、このタヌキは悪戯がすぎたために捕まって懲らしめられ、その詫びに牛馬の守り神になったともいう。
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